一日自動車保険とは?加入条件やメリット・デメリットを徹底解説!

一日自動車保険を利用したいけどどんな内容なんだろう?」

「一日自動車保険って実際役に立つのだろうか?」

こんな疑問にお答えします。

自動車免許を持っている方だったら、自分の車は持っていないけれど、

「帰省時に家族の車をちょっと借りて運転したい」

「旅行の際に友人の車を運転したい」

など、他人の車を一時的に運転したい場面がありますよね。

でも突然乗ることになると、

「万が一事故を起こしたらどうしよう…」

「自動車保険に入ってないから心配だ…」

と感じるかと思います。

自動車事故は万が一のことが起きると、莫大な損害が生じてしまう可能性を秘めています。

かといって、たまたま一日だけ乗るのに高い保険料を支払うのは嫌なものです。

そのために、ワンデー保険とも呼ばれる一日から契約できる自動車保険があります。

この記事では、ちょっとだけ借りたいときに便利な一日自動車保険について詳しく解説します。

突然、車の運転が必要になった時でもすぐに備えることができるので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

一日自動車保険とは?

普段車を運転しない方は、当然自動車事故の適用が受けられる保険には入っていない方が多いので、交通事故を起こしてしまった際に補償を受けることができません。

親や友人から車を借りることになった場合、親や友人の保険は借りて運転している方には適用されないので、自ら自動車保険に入っておかなければなりません。

一日自動車保険は、搭乗者や車両も適用範囲になる特約もあるので、万が一に備えて加入しておくのがおススメです。

ここからは一日自動車保険の内容について詳しくみていきましょう。

一日自動車保険の主な補償内容は?

一日自動車保険の基本的な補償については、以下のような内容のものになります。

  1. 対人賠償保険
  2. 対物賠償保険
  3. 対物超過修理費用特約
  4. 搭乗者傷害特約
  5. 自損事故傷害特約

さらに補償を追加したい場合は、特約として追加することができますが、その分保険料は高くなります。

それぞれの補償内容について簡単に紹介します。

1.対人賠償保険

自動車事故によって他人を死傷させてしまった場合に支払われる保険です。

自賠責保険で支払われる3,000万円を超える賠償について差額が補償されます。

死亡事故による損害が1億円を超える高額になることも珍しくなくなったいま、無制限あるいは1億円程度で加入するのが一般的です。

2.対物賠償保険

自動車事故によって発生した物的な損失に対する補償を行ってくれる保険です。

相手の自動車やバイク、ガードレールや信号機といった公共物、個人が所有している家の壁といった破損などの修理費用も保証されます。

3.対物超過修理費用特約

事故で破損した相手方の自動車の修理費用が、対物賠償保険でまかなえる時価額を超えてしまった場合、その差額を補ってくれる保険です。

相手の車が高級車のようなケースに役立ちます。

4.搭乗者傷害特約

事故発生時、自分の車に乗っていた人すべてを補償する保険です。

人身傷害保険よりも補償範囲が限られており補償額も小さいため、安く加入できるのが特徴です。

5.自損事故傷害特約

自賠責保険や対人保険、対物保険などで補償されない単独事故によって発生した同乗者の死傷に対する補償を行ってくれる保険です。

以上紹介した補償内容を備えていれば、万が一のことがあっても安心して乗ることができるでしょう。

ただし、一日自動車保険は契約可能な条件や、対象となる自動車に制限があるため、あらかじめチェックしておく必要がある点について確認しておきましょう。

一日自動車保険の契約条件

一日自動車保険は、他人が所有する自動車を運転するときに限られた保険であるため、本人名義の自動車での契約は行えない点に注意が必要です。

また、同居する家族所有の自動車の場合は、運転手を限定した契約や年齢限定などによって補償対象外の場合に限り契約可能です。

一日だけ車を運転する場面として思い浮かぶのがレンタカーですが、レンタカーには利用中の事故に対しての補償制度があり、一日自動車保険の契約対象ではありません。

他にも会社所有の社用車などの車を運転する際は、契約できない点に注意が必要です。

契約できないケースは以下のとおりです。

  • 自己所有の自動車を運転する場合
  • 配偶者所有の自動車を運転する場合
  • 家族所有の自動車で、運転手が運転条件に含まれている場合
  • レンタカーを利用する場合
  • 社用車を運転する場合

契約前に借りる車の保険を確認しよう!

もし借りようとする車の保険範囲の対象になっていれば、一日自動車保険を契約する必要が無くなります。

そのために、事前に確認しておくべきことを紹介します。

家族が契約している保険の運転者の範囲を確認しよう!

自動車保険は補償の範囲が限定されているほど保険料が安くなるため、本人限定や本人・配偶者限定、または家族限定に設定して契約している方は非常に多いです。

帰省して親の車を運転する場合、別居している未婚の子は家族限定で補償され、一日自動車保険に加入する必要がないです。

別居している既婚の場合は家族限定条件を外すなど、契約内容の変更が必要かを確認するようにしましょう。

自動車保険に入っていれば他車運転特約を確認しよう!

運転者自身や家族が自動車保険に入っているなら、他人の車を借りて事故を起こしたときに、借りた車を契約の車とみなして保険金の支払いを受けることができる「他車運転特約」が付帯されているか確認しましょう。

自動車保険は、運転手ではなく契約する車に対して適用されます。

他車運転特約がなく、他人の車を借りて運転して事故を起こしてしまった場合は、自動車保険の補償適用外です。

しかし、他車運転特約を付けているのであれば、契約する車両以外の車に対しても被保険者の補償内容が適用できる場合があります。

そのときは、友人の車を借りて事故を起こしたとしても、自分の保険で損害を補償することができるので、友人に迷惑をかけずにすみます。

借りる車の自動車保険を使うデメリットを確認しよう!

借りる車の自動車保険を使う場合のデメリットとしては、借りる車の自動車保険を使用するとつぎの更新時の保険料が高くなってしまい、保険の契約者や自動車の所有者に迷惑をかけてしまうことが考えられます。

一日自動車保険を利用するメリット・デメリット

一日自動車保険利用のメリット

まずは、あまり自動車を運転する機会がない人が一日自動車保険を利用するメリットについて解説します。

保険料が安く手軽に加入できたり、自由に必要な補償が選べるなど、多くのメリットがあるので加入の参考にしてみてください。

  1. 年齢条件の心配がない
  2. スマートフォンで手軽に当日手続きできる
  3. 保険料が安い
  4. 特約で車両保険も使用可能
  5. 2回目以降の利用なら保険料が割引の場合も
  6. 等級制度がないため、保険料は一律

1.年齢条件の心配がない

通常の自動車保険は18歳、21歳、26歳などの年齢条件によって保険料が変わり、若い方の自動車保険の保険料が高いという理由はここから来ています。

しかし、一日自動車保険には年齢によって保険料が変わることはありません。

18歳の方が入っても、38歳の方が入っても保険料は一緒です。

2.スマートフォンで手軽に当日手続きできる

一日自動車保険の多くは、オンラインで加入するスタイルを採用しているため、スマートフォンで手軽に手続きできることが可能です。

手軽に手続きができて、速ければ一日で加入することができ、特約で車両保険を追加させることもできます。

3.保険料が安い

一日自動車保険の一番のメリットは、保険料が格安だということです。

対人・対物賠償保険といった基本となる契約であれば1日数百円から契約できるほどです。

車両保険を追加したとしても1,200〜1,800円ほどの保険料になります。

月に1-2回しか乗らない人なら、毎月数千円もかかる通常の自動車保険と比べ、だいぶ安い保険料で乗ることが可能です。

4.特約で車両保険も使用可能

一日自動車保険の基本となる主契約は、対人賠償保険と対物賠償保険といった内容となりますが、プランによっては事故に備えて特約で車両保険をつけられます。

ただし、上限額が決まっており、15万円などの免責金額が設けられています。

バンパーを擦ってしまった場合や軽いへこみを作った程度だと免責金額のほうが高額になるケースもありますので注意が必要です。

5.2回目以降の利用なら保険料が割引の場合も

保険会社によっては、2回目以降の申し込みで保険料が安くなるケースがあります。

1回あたりの割引額は、一番安いプランでさえ1回あたり数十円と大きな額ではありませんが、何度も利用すればするほど、その恩恵は大きくなります。

6.等級制度がないため、保険料は一律

一日自動車保険は1回限りの利用などが多いため、一般的な自動車保険にあるようなノンフリートの等級制度はありません。

誰が運転しても保険料が変わらないため、ペーパードライバーはもちろん、過去事故を起こしたことのあるドライバーでも安心して加入することができます。

一日自動車保険利用のデメリット

保険料の安さや加入の便利さなどメリットがある一方、一日自動車保険にはデメリットも存在します。

ここでは、利用するにあたって注意しておきたい点について紹介します。

  1. 運転するごとに手続きが必要となる
  2. 人身傷害保険を付けられない

1.運転するごとに手続きが必要となる

一日自動車保険の利用は、運転するごとに手続きが必要になります。

一度加入期間が過ぎてしまった場合、再度申し込みが必要になるといった点に注意が必要です。

当然一日しか利用しない保険なので、以前に利用したことがある場合でも、利用の都度必要事項を入力して手続きを行わないといけません。

頻繁に利用する方は面倒に感じてしまうかもしれませんが、スマートフォンから手軽に手続きできるので、時間をかけずにできるでしょう。

2.人身傷害保険を付けられない

一日自動車保険は人身傷害保険を付けることができません。

人身傷害保険は交通事故により自分が死傷した場合に補償される保険です。

付けられない理由は、人身傷害保険の適用範囲は広いため、自分が車に乗っていなくても、交通事故で死傷したのであれば補償されます。

つまり普通に外を歩いていて交通事故にあった場合でも補償されるということです。

そのため、一日自動車保険で人身傷害保険を付けることができると、保険金目当てで利用する方がいるかもしれないからです。

搭乗者傷害保険や自損事故特約は一日自動車保険でも加入できるので、車中の状態での死傷は補償されます。

補償がかなり限定的というデメリットがあることを十分注意してください。

一日自動車保険の選び方

一日自動車保険といっても、契約する保険会社やプランによって内容や保険料が異なるのは一般の自動車保険と同じです。

選ぶ際には保険料はもちろんですが、補償内容やロードサービス、申込方法などを確認してから、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

つい「安く抑えたい」という気持ちになりがちですが、万が一の事故やトラブルの備えとしては、補償内容が最も大切です。

保険会社やプランによって差が生じやすいのは、同乗者に対する搭乗者傷害特約や車両保険、対物超過修理特約などの部分になります。

搭乗する人数や走行距離、ルート、運転する自動車の価格などを考慮して選ぶのがおススメでしょう。

対人や対物賠償保険で備えは十分であっても、実際に事故が発生してしまうと自分が運転していた車両の損害や示談交渉のもつれなど、事後処理に悩まされることもあります。

まとめ:最良の方法を選びましょう!

この記事では一日自動車保険について解説してきましたがいかがだったでしょうか。

車を借りて運転するような場合は、車の所有者に迷惑をかけないようにすることが大切です。

一日自動車保険を利用すれば、急に車の運転が必要になって不安な場合でも、その都度加入することができます。

そして年齢に関係なく若い人でも数百円から入れる便利な商品です。

どこまでの補償を必要とするのかをよく考えて万が一に備えておきましょう。

自身や家族の保険で代替になるような方法はないかなどをよく確認したうえで、最良の方法を選ぶようにしましょう。