生命保険に入ったのはいいけど、しばらく放置したままにしていませんか?
生活習慣が変わったときに、保険の内容を見直したことはありますか?
生命保険にはさまざまな保障がありますが、生活習慣の変化によって考慮すべき保障額も変わってくるはずです。
保険を見直せば、必要な保障を備えながら家計の負担を抑えることができるかもしれません。
では、保険の見直す際には何に気を付ければいいのでしょうか?
どんなタイミングの時に見直せばよろしいのでしょうか?
この記事では、保険を見直す際に注意するポイントとタイミングについて詳しく解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください!
保険を見直すチェックポイント
保険料は、年齢や契約期間、保障内容により変わるため全員が同じ金額にはなりません。
また保険料と並んで、万が一の際にどれだけの保障が受けられるのかについても、非常に大切なポイントです。
以下に、保険を見直す際に、必ず押さえておきたいチェックポイントを紹介します。
- 現在契約中の保険の内容を確認する
- 将来に必要な保障額を考える
- 月々いくら支払えるか算出する
- 現在の保障額を変更するか決める
1.現在契約中の保険の内容を確認する
いま入っている保険を契約したときに受け取った保険証券や約款を保管していますでしょうか。
見つかったら以下の点を確認しておきましょう。
- 保障金額と受け取り時期
- 毎月の保険料と支払い期間
- 保障の内容
- 更新の時期
2.将来に必要な保障額を考える
将来の生活習慣が変われば、必要となる保障額も変わります。
いまの生活習慣を踏まえ、将来どのようなリスクに備える必要があるのかをよく考えてみましょう。
子どもの教育費や老後の生活資金など、生活習慣の変化によってさまざまなリスクが考えられます。
自分や家族の身に起こりうるリスクを想定し、安心して日常生活が送れるための保障内容を調べてみましょう。
3.月々いくら支払えるか算出する
保険料に毎月いくら支払うことができるのか算出しておくことも重要です。
上限の金額を意識して、余裕をもって保険の見直しができます。
一般的に、年齢が上がっていけば保険料も上がります。
歳を重ねていけばいくほど、保険料の負担は増えていくものだと想定して収支を計算しておきましょう。
4.現在の保障額を変更するか決める
現在契約している保険の内容、今後必要になる保障額、保険料の支払額を確認したら、それらの状況を総合的に踏まえ、保障内容を変更するのかを決めていきましょう。
保障額を変更すると決めた場合には、いまの契約を変更するかあるいは新規に保険を入り直すことも視野に入れます。
後で述べますが、いまの契約を変更することや新しい保険の加入については、注意が必要です。
保険を見直す適切なタイミング
ここからは、保険を見直す際の適切なタイミングについて解説します。
どのようなタイミングで保険の見直しをするのが望ましいのでしょうか?
保険が満期になる更新のタイミングはもちろんなのですが、生活習慣が変化した時に保険を見直すことが望ましいといえます。
具体的には以下のような生活習慣の転換期に保険を見直すとよいでしょう。
- 就職
- 結婚
- 出産
- 住宅購入
- 子どもの独り立ち
- 定年退職後
- 更新時期
1.就職のタイミング
就職は保険を見直すひとつのタイミングです。
若いときは病気や死亡の心配など全く考えていない人も多いと思いますが、可能性はゼロではありません。
また、保険料は年齢によって決定するものです。
そのため、若いうちに入っておくと、保険料を低く抑えることができます。
就職したばかりでは、貯蓄に十分な余裕があるケースは少ないはずです。
万が一に備えることは大事ですが、毎月の保険料の支払いが大変になり生活がキツくなる状況は避けたほうが良いでしょう。
死亡保険は保険料が安い定期保険を検討してみるのはどうでしょうか?
保険料の負担を抑えることができるのはもちろん、結婚や子育てなど、この先の生活習慣の変化に応じて柔軟に見直しができるのも、定期型のメリットといえます。
2.結婚のタイミング
結婚すると家族が増えます。
自分に万が一のことがあった場合に、遺される家族ができるのです。
万が一の時の家族の不安を解消しておくためにも、死亡保険に入っておく必要があるといえるでしょう。
また、独身時に死亡保険に入っていた場合は、受取人を配偶者に変更する手続きを行ってください。
夫婦がお互いに加入している保険を把握することが大切です。
3.出産のタイミング
子どもが生まれると、親としての責任が生じます。
自分が万が一亡くなることがあったあとの家族の生活や、子どもの教育費のために死亡保障額の見直しが必要になってきます。
子どもの教育プランによって学資の準備は変わりますが、将来子どもの大学進学も視野に入れるなら、教育費もある程度まとまった額が必要です。
これからかかる子どもの教育費に備えて、親の死亡保険の保障額を増やしたり学資保険へ加入したりするのがおススメです。
4.住宅購入のタイミング
住宅ローンを借り入れする際には、一般的に「団体信用生命保険」への加入が義務付けられます。
返済期間中に債務者に万が一のことがあると、団体信用生命保険からローンの残債が一括返済されることになります。
このため、世帯主が万が一亡くなることがあった場合、ローンはなくなり、家族が住む家は残ります。
その時にはローンの負担がなくなるため、死亡保障額を減らしても良いでしょう。
ローンの返済によって毎月一定額の支出が増えてしまうと、家計全体の支出を見直さなければならなくなりますが、死亡保障額を減らせば保険料の支出を抑えることが可能です。
一方で、万が一収入が途絶えても困らないよう、毎月定期的に保険金が入ってくる収入保障保険もおススメです。
5.子どもの独り立ちのタイミング
子どもが社会人になり独り立ちすれば、高額な保障のために高い保険料を支払う必要性は薄まります。
そのため、子どもの独り立ちは死亡保障を見直して、毎月の保険料の支払いを抑えるいいタイミングです。
同時に、老後の生活費や医療費のことを考え始めなくてはいけません。
自分の健康状態や貯蓄額も考慮して、医療保険や個人年金保険を見直すことをおススメします。
6.定年退職後のタイミング
定年退職して年金生活になった後に多くの医療費や介護費がかかり、老後資金からまとめて取り崩しが必要になると、その後の生活費に余裕がなくなってしまいます。
医療や介護への備えが十分にあるか、改めて見直すことが必要です。
公的年金と退職金だけで足りない分は、養老保険、個人年金保険、終身保険などの保険で備えておくのがいいかもしれません。
7.更新時期のタイミング
その他の適切なタイミングとしては、更新の時期です。
商品によっては年齢・年数によって更新するものがあり、また保険を更新すると、年齢の増加とともに保険料が上がります。
更新してからの保険料の支払いが大変そうだと感じるのであれば、保険内容を見直してみるのもひとつの手段です。
不要になっていれば解約して、新しい保険に入るのもいいでしょう。
気を付けなければいけないのは、自動更新のケースもありますので、いつが更新なのか注意しておくことが大切です。
保険見直し時の注意点
保険の見直しは思ったより大変な作業ですが、焦りは禁物です。
自分に合った保険となるように、見直し時の注意点を以下のようにまとめました。
- 新たに契約するか保障額を変更するか
- 無保険期間をつくらない
- 解約返戻金の額を比較する
- 社会保険でカバーできる部分を調べる
- 転換には気を付ける
- 焦らず慎重に判断する
- プロに相談する
1.新たに契約するか保障額を変更するか
保険を見直すケースによっては、新たに契約した方がいいときと、いま契約している保障額を変更した方がいいときとでは、メリットが違うことがあります。
どちらの方がよりメリットとなるかは、いまの保険を契約した時期や将来のプランなどによります。
いま契約中の内容を確認し、保障額を変更した場合にどうなるか、保険会社に試算をお願いしてみましょう。
あるいは、比較サイトなどで別の保険会社の商品の資料を取り寄せて見比べてみるのもいいかもしれません。
契約中の保険が今の生活習慣に合っているかどうか確認することは必要ですが、だからといって新たに契約すればいいということではありません。
保険商品もその時の時流に合わせて新たなものが開発されていますが、時として新規契約することでかえって不利になってしまうこともあります。
そのときはいま契約している保険に、特約を追加したりまたは解約したりすることで問題が解決するかもしれません。
2.無保険期間をつくらない
見直しで新しい保険商品に新規加入をする場合、すぐにいまの契約を解約するのは禁物です。
新規加入の申し込みをしてから保険の効力が発生するまでに時間がかかるうえ、審査に引っかかる可能性もゼロではありません。
保険がない状態の期間に万が一のことがあった場合は、保障を受けられなくなります。
3.解約返戻金の額を比較する
貯蓄型の保険に入っている場合、基本的に契約したときが古い商品ほど予定利率が高いため、新たに加入する契約より解約返戻金の額は多くなります。
また、いまの契約を解約する時期によっては少ない解約返戻金しか受け取れない可能性もあります。
現契約と新契約で将来受け取れる解約返戻金の額を必ず見比べましょう。
4.社会保険でカバーできる部分を調べる
保険の中には、遺族年金や健康保険の高額療養費制度など、社会保険でカバーできる部分もあります。
保険で家計を圧迫してしまわないよう、社会保険でカバーできない部分を保険でまかなえるような見直しを心がけましょう。
5.転換には気をつける
保険会社から「転換」をすすめられるケースがあります。
転換とは現在の契約を活用して、新しい保険に契約する方法です。
現在の契約で積み立てている部分や積立配当金を「転換(下取り)価格」とし、新しい契約の一部にあてる方法です。そのため、元の契約は消滅することになります。
転換は必ずしもメリットがあるわけではありません。
現在の保険の積立配当金は転換してしまうともらえなくなりますし、ケースによりますが現在の保険よりも利率が下がってしまうこともありえます。
もし転換をすすめられたら、すぐに返事はせずにゆっくり調べるようにしましょう。
6.焦らず慎重に判断する
保険を見直す時期は、生活習慣が変化したタイミングが望ましいです。
また、保険料の支払いが負担になり始めたタイミングも、保険の見直しに適した時期といえます。
ただし、保険の見直しはいろいろな角度から検証する必要のある大変な作業です。
よく考えずにすすめられたまま加入してしまうと、いざというときに困ってしまうため、慎重に判断することが重要です。
まずはいまの契約内容を確認し、今後必要になる保障について真剣に調べてみましょう。
その上で、複数の保険会社の商品を比較・調査して、自分に必要な保険商品はどんな内容なのか検討してみるようにしましょう。
7.プロに相談する
最新の保険商品の情報は、やはり保険のプロである専門員のアドバイスを参考にすることもひとつの手段です。
保険相談窓口の専門員はファイナンシャルプランナーなどの資格を持っているので、適切なアドバイスをくれるかもしれません。
まとめ:賢い見直しを!
この記事では、保険の見直しについて説明してきましたが、いかがだったでしょうか。
保険を見直すきっかけは長い人生でいくつもあります。
生活習慣の変化をきっかけに、保険を見直してみてください。
しっかり考えて加入しても、時の経過や生活習慣の変化に応じて必要となる保険は変わってきます。
保険のことなどあまりよく考えずについ放置してしまいがちですが、そのままにしてはいけません。
保障内容や支払う保険料の額は適性であるかなどについて定期的に確認することが大切です。
定期的に見直すことで、保険料が安くなるメリットを享受できることもあります。
公的保障でカバーできる部分も考慮し、家計の負担とバランスを取りながら、賢い見直しをするにはどうしたらいいか考えてみましょう。
わからないことがあったら、保険の専門員に相談してみるのもいいかもしれません。